天皇陛下が自ら稲刈りをする理由

  • 2018.09.17 Monday
  • 00:25
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〜平成最後〜

「天皇陛下自ら稲刈りする理由とは」

天皇陛下は12日、皇居内の水田で恒例の稲刈りをした。

稲作は、農家の苦労に思いを寄せるなどの目的で昭和天皇が始め、陛下が引き継いだ。

来年4月末に退位を控え、在位中最後の稲刈りとなる。

宮内庁によりますと、稲は「ニホンマサリ」と「マンゲツモチ」の2種類で、
今年の稲もおおむね順調に育ったということです。

収穫した稲は皇室の行事や伊勢神宮での神事などに使われます。

世界には30カ国ほど君主制をとる国があるそうですが、

日本の天皇のように、ご自分で水田に入り、稲を育てるというようなことをされる君主というのはほかにないでしょう。

汗をかき、泥だらけになるのは「労働者」の仕事、と決めてかかるようなお国柄のところだってあるのですから。

 天皇の稲作は『古事記』『日本書紀』に描かれた神話に基づいています。

『日本書紀』には、天孫降臨に際して、皇室の祖神アマテラスオオカミが、

「高天原(たかまがはら)にある斎庭(ゆにわ)の稲穂をわが子に与えなさい」と命じられた、と記されています。(斎庭の稲穂の神勅)

 大神の孫に当たられる天孫ニニギノミコトの神名それ自体が、

稲がニギニギしく豊かに稔るようすを表現している、ともいわれますが、

天孫降臨は日本の稲作のはじめであり、皇室こそは日本の稲作の中心だ、ということになります。

 アマテラスオオカミをまつる伊勢神宮で毎年10月に行われる、

一年でもっとも重要な神嘗祭(かんなめさい)は、この神話に基づいている、といわれます。

 それではなぜ、天皇がみずから稲作を行い、神前に捧げるのでしょうか。

保田與重郎(やすだよじゅうろう)という日本浪漫派の評論家・歌人がいますが、

自宅を訪ねてきた新聞記者に、

「天皇の仕事でいちばん大切なのは何かね」

と質問し、考えあぐねる記者に「田植えだよ」と語り、記者を驚かせた、という逸話を読んだことがあります。

 保田氏が「稲作神話の実践」を天皇の重要な仕事だと語ったのは、けっして突飛なことではありません。

天皇の稲作は神話の時代と直結する祭りであり、祈りなのです。

 日本の天皇は「祭祀王」「祈る王」だといわれます。

歴代の天皇は政治的権力ではなく、祭りの力によってこの国を治めてこられました。

祭りこそは天皇の第一のお務めであり、毎朝、はるかに伊勢神宮を拝する祭祀を欠かすことはありませんでした。

 昭和天皇はこうお詠みになっています。

「わが庭の宮居に祭る神々に世の平らぎをいのる朝々」

 天皇は人が見ないところで日々、祭りを行い、「国平らかに、民安られ」とひたすら神に祈っているのです。

 天皇が祈りとともにお育てになった稲は、秋には伊勢神宮の神嘗祭、宮中での新嘗祭にお供えされます。
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